ロストプロフェッツ

もうこれは彼らの音楽だというしかないだろう。
誰でもいろんな音楽を聴いているうちに、これはあのバンドに似ているとか、60年代の音楽に影響を受けているとか、感じることがあります。そしていろんなジャンルに当てはめたい衝動にかられることもあります。
実際、このLOSTPROPHETSのメンバーも自分たちの音楽を「ザ・クラッシュが演奏するボン・ジョヴィ」とか「ザ・ポリスとデュラン・デュランが出合った感じ」とか言ってます。でもこれはそういうふうにカテゴライズしないと安心できない僕たちに対するリップサービスだと思うんです。
僕もこのアルバム初めて聴いたときは「よーし、僕が聴いてきた音楽を駆使してどういうバンドから影響受けたか、そしてどんなジャンルにすればいいかを突き止めてやるぞ~」なんかという音楽評論家もどきのいかにも大人ぶった考え方でした。「ジャケットはクイーンのセカンドアルバムの紋章に似ているぞ」とか「DVDのお茶目さはチープトリックだぞ」とか音楽以外のことも思いながら・・・
そして聴き込んでいるうちに、それは大きな間違いであることに気がついたのです。
今なんですよね、今。そして彼らにとっては自分たちは自分たちでしかないんです。「誰かに認められたくてやっているわけじゃない、自分たちが好きな音楽をやっているだけ。僕たちは他と違うことを打ち出してきたんだ、自分たちの言いたいことを歌っている。」メンバーは語っています。
そりゃ聴く側がいろんな思いで聴くのは勝手だし、当然他の音楽の影響をぜんぜん受けてないというのはありっこないです。
でもこのアルバムを聴いて、あることを思い出したんです。それは、そのままの彼ら、そして音楽をそのままに受け止める感受性です。若いとき、レコードを自分の小遣いで買い始めたときはそれを持ってたました。
机の引き出しから今それを引き出すことができました。